プロフィール
東京都生まれ。共立女子短期大学文科卒業。
東京バプテスト神学校神学科修了。
1979年~84年、久保田早紀として音楽活動。1985年、音楽家・久米大作氏と結婚、
久保田早紀としての活動から引退。以後はおもにキリスト教会やミッションスクールを中心に、教会音楽家として、音、言葉、絵画を組み合わせた新しいスタイルのチャペルコンサートを行なっており、賛美の世界に奥行きと創造性を持たせるものとして高い評価を得ている。
恵みの証し
私は、私をご存知の方にはたいてい、「異邦人」という曲を歌った「久保田早紀」として知られています。久保田早紀としてリリースした7枚のアルバムを覚えていてくださったいるかもしれません。けれども、私のキャリアも人生もあのように変ったのには良い理由があったのです。
あっという間に歌手として売れてしまって、自分とはいったい誰であり、人生は何のためなのだろうか、などと考えるようになりました。ポップス歌手としてのあわただしい生活の中で空回りし、ものすごく幸せになったわけでもない中で、子供の頃、聖なる教会音楽を聴いて感じた安らぎを思い出しました。
小学6年生の時母に買ってもらったドーナツ盤の「G線上のアリア」がきっかけで、以来バッハが大好きに。それまでも多くの音に触れていましたが、自分にいちばんピッタリときためが、バッハの音楽のルーツでもある、教会で古くから歌われてきた聖歌や讃美でした。
そして、歌手として成功し始めて、いろいろ悩んでいた時に、聖歌などの背景にあるバイブルの世界を知りたいと思い始めたのです。そこで、神様や聖書について勉強をし、イエス・キリストに人生をゆだねました。
おかげでポップスを歌いスポットライトを浴びる華やかなステージから、天井灯しかない静かな教会の礼拝堂での賛美歌・聖歌にベースをおいたコンサートへ。「私を見て、私を聴いて」という世界から、「私の背後にあるものを見て、聴いて、感じてほしい」という願いへと、少しずつ少しずつ変えられたのですね。ちょうど私の心がキリストによって変えられたように。
CM 久保田早紀「暴走列車編」